一部で「芸能界最強」ともウワサされる破天荒な昭和の名優、石立鉄男(いしだててつお)さん。
「エースコック わかめラーメンの人」
「大映テレビドラマの怖い人」
「噂の刑事トミーとマツのエライ人」
などなど、世代によって印象は異なるでしょうが・・・
70年代のTVでゴールデンタイムのホームドラマ・コメディドラマの主役を長年張り続けた、トップスターでした。
コミカルで人情味のある、憎めない2.5枚目。アフロヘアーと細い目、個性的な甲高い声、軽妙なセリフ回し・・・石立さん主演ドラマはとにかく、どれをとってもものすごく面白く、単に面白いだけじゃなく、時に泣けて、見終わった後でまいったな・・・と思わせられる、傑作ぞろいです。
そこで今回は、石立さん1970年代・主演ドラマシリーズの魅力をご紹介します。
石立鉄男さんプロフィール
石立 鉄男(いしだて てつお)
1942(昭和17)年7月31日 – 2007(平成19)年6月1日
石立さんは神奈川県横須賀市出身。1961年(昭和36年)に俳優座研究生第13期生として入所。同期生に佐藤友美、結城美栄子、服部まり子、佐藤オリエ、真屋順子、夏圭子、勝部演之、加藤剛、新克利さんらがいて、中でも笹岡勝治さん、細川俊之さん、横内正さんの3名は、同じ貧乏仲間として「特別な存在」でした。
1964(昭和39)年3月、俳優座養成所卒業公演でシェイクスピアの「お気に召すまま」で注目され、文学座研究生に。1965(昭和40)年、文学座公演で作家 水上勉の目にとまり、翌年、座員に昇格。演劇界における最高の誉め言葉である「ハムレットをやれる男」と称されました。
映画デビュー作は1964(昭和39)年の「血とダイヤモンド」(東宝)。文学座時代の5年間に20本以上の映画に出演。代表的作として「若者たち」シリーズの他、1966(昭和41)年「愛の渇き」(主演:浅丘ルリ子)、1967(昭和42)年「父子草」(主演:渥美清)。
1969(昭和44)年、ヨーロッパ・アメリカに渡り、オフ・ブロードウェイで水とパンと卵だけで暮らす役者の卵たちから「まずはスターになれ。有名になれば自分のやりたい芝居ができる」の言葉に触発され、帰国後の1970(昭和45)年、文学座を退団。
この1970(昭和45)年、28歳の石立さんはTVドラマ「おくさまは18歳」に主演し、大ブレークを果たします。
「おくさまは18歳」1970 TBS
おくさまは18歳
1970年9月29日 – 1971年9月28日
プロデューサー 春日千春他
制作 TBS・大映テレビ室
石立鉄男さんの出世作、1970(昭和45)年の「おくさまは18歳」。当初案では西郷輝彦・吉沢京子がイメージされましたが、大映テレビのプロデューサー春日千春氏が石立・岡崎コンビを抜擢。時間帯も夜9時台ではなく7時台に設定し、子どもにも見てもらえる新たな「笑いとサスペンスに満ちたライトコメディ」を目指しました。
少女漫画雑誌「マーガレット」の漫画が原作。夫婦であることを周囲に隠し続ける教師と生徒をコミカルに描くストーリーに、新劇出身の石立さんは出演オファーに戸惑いますが、NYで言われた「とにかくチャンスを掴め」との言葉から「シリアスものはいつでもできる」と考え、引き受けました。
石立さんは後に「とにかく立て板に水でテンポを速くして、それまでにないコメディをやろうと考えた。コメディは、やればやるほど奥が深かった」と語っています。
ヒロインの岡崎友紀さんはこのドラマで大ブレイクし一躍、国民的アイドルになりました。石立さんは岡崎さんを「2週間で僕の演技を覚えてしまった。いろんな女優さんと共演したが、感性という点では彼女が一番だった」と後に語っています。
どう見ても2枚目ではない石立さんは生徒からモテモテの教師役。そして同僚のモテない教師役が、なんと若き日の寺尾聰さんです。うつみ宮土理さんや後に石立ドラマ常連となる冨士眞奈美さんら、サブキャスト勢もツワモノ揃い。
放送されるや話題を呼び、高視聴率を連発。当初2クール26話の予定が1年間53話に延長され、平均視聴率は25%、最高視聴率33.1%という超人気作品となりました。
石立さんのブレイクの勢いもすさまじく、当時の「18歳~34歳女性の人気調査」(日テレ・アドリサーチ調査)では、石坂浩二に次ぐ2位を獲得。3位は石原裕次郎、4位は堺正章でした。
そしてここから、日本テレビ・ユニオン映画制作、松木ひろし脚本によるホームコメディ(疑似家族物語)で約8年間もの長期にわたり8作の主演ドラマが続き、不動の人気を獲得しました。
①おひかえあそばせ
1971年4月7日~1971年9月22日、全13話
②気になる嫁さん
1971年10月6日~1972年9月20日、全40話
③パパと呼ばないで
1972年10月4日~1973年9月19日、全40話
④雑居時代
1973年10月3日~1974年3月27日、全26話
⑤水もれ甲介
1974年10月13日~1975年3月30日、全25話
⑥おふくろさん
1975年4月6日~1975年9月28日、全21話
※この作品のみ日本テレビ制作
⑦気まぐれ天使
1976年10月6日~1977年10月19日、全43話
⑧気まぐれ本格派
1977年10月26日~1978年9月20日、全38話
①「おひかえあそばせ」1971 日本テレビ
おひかえあそばせ
1971年4月7日~1971年9月22日、全13話
日本テレビ/ユニオン映画
石立鉄男&ユニオン映画シリーズの第1弾「おひかえあそばせ」。
団地に娘5人と暮らす父親が、退職金で知人から一軒家を格安で購入。その家には「薫」という名の息子がいて、図らずも同居することとなり、巻き起こる騒動を描く・・・というストーリー。
石立さんは社会派カメラマンの薫を演じ、6人姉妹と対立しつつ交流を深めていきます。本作はプロ野球シーズンの雨傘番組として1クールだけの放送でしたが好評を博し、後にシリーズ4作目「雑居時代」でリメイクされました。
②「気になる嫁さん」1971 日本テレビ
気になる嫁さん
1971年10月6日~1972年9月20日、全40話
日本テレビ/ユニオン映画
石立鉄男&ユニオン映画シリーズの第2弾「気になる嫁さん」。
父と5人の兄姉弟、家政婦のばあやで暮らす大家族の清水家に、アメリカ留学が決まった末っ子・純の婚約者めぐみが嫁として同居することになりましたが、純が留学先で客死。遺された「嫁さん」を巡り巻き起こる騒動を描く・・・というストーリー。石立さんは、亡くなった弟の婚約者に心を寄せる兄の役です。
本作の主役、榊原るみさんは当時「お嫁さんにしたい女優」No.1の人気者。同時期に「帰ってきたウルトラマン」にレギュラー出演していましたが、本作の出演で多忙になり、ナックル星人に惨殺されるカタチで降板。これは当時の子どもにとって、衝撃的すぎる展開でした。
脇を固めるのは佐野周二さん、水野久美さん、浦辺粂子さんなど実力派ぞろい。山田吾一さん、冨士眞奈美さん、山本紀彦さんなどのメンツは、この後の石立ドラマでおなじみのメンバーとなります。
③「パパと呼ばないで」1972 日本テレビ
パパと呼ばないで
1972年10月4日~1973年9月19日、全40話
日本テレビ/ユニオン映画
石立鉄男&ユニオン映画シリーズの3作目「パパと呼ばないで」。
ここから晴れて石立さんが主役となります。天才子役・杉田かおるさんの出世作として有名過ぎる本作は、亡くなった姉の子を引き取り育てる独身男が巻き起こす、ホームコメディです。松木ひろしさんに加えて、向田邦子さんも脚本を手掛けています。
実は放送当時の平均視聴率は11%前後とイマイチだったそうなのですが、再放送が繰り返されて人気が出て、10年くらい経過した後に「チー坊!」というあの有名なモノマネが流行した、という逸話が残っています。
物語の舞台である佃島からは、東京タワーと霞が関ビルだけが聳え立ち、まだ広々とした空が広がる東京の姿が見えます。
④「雑居時代」1973 日本テレビ
雑居時代
1973年10月3日~1974年3月27日、全26話
日本テレビ/ユニオン映画
石立鉄男&ユニオン映画シリーズの第4作、1971年「おひかえあそばせ」のセルフリメイク「雑居時代」。
女ばかりの家庭に、石立さん演じるガサツな売れないカメラマンが同居するというシチュエーションはそのまま、6姉妹が5人となり、父親の大坂志郎さんと長女の冨士眞奈美さん以外のキャストが一新されました。
5姉妹は、
春子 冨士眞奈美さん
夏子 大原麗子さん
秋枝 川口晶さん
冬子 山口いづみさん
そして、末っ子の
阿万里 杉田かおるさん。
ヒロインの大原麗子さんの美しさと、それぞれキャラ立ちした姉妹たちと石立さんの人間模様に加えて、なんといっても末っ子の阿万里が実は「異父姉妹」であることが明らかになる後半の急展開は、とにかく衝撃・・・。
数ある石立ドラマの中でも、ファンの多い作品です。
⑤「水もれ甲介」 1974 日本テレビ
水もれ甲介
1974年10月13日~1975年3月30日、全25話
日本テレビ/ユニオン映画
石立鉄男&ユニオン映画シリーズの第5作「水もれ甲介」は、水道工事屋さんが舞台のホームコメディ。
石立さんが兄、弟に原田大二郎さん、妹に村地弘美さん。母親役は赤木春恵さん、初回に亡くなる父親は、なんと森繁久彌さんです。
森繁さん演じる父親は「兄弟2人は自分の実子ではなく、出征したときの命の恩人である上官の子で、赤木春恵さんは実は継母」ということを甲介にだけ打ち明けて亡くなる、という衝撃の幕開けでした。
ちなみに・・・ヒロインの村地弘美(むらち ひろみ)さんは13歳のときに出演した龍角散トローチのCMで「××と日記には書いておこう」の流行語と共に話題となった美少女でした。
⑥「おふくろさん」1975 日本テレビ
おふくろさん
1975年4月6日~1975年9月28日、全21話
日本テレビ
本作はユニオン映画ではなく日本テレビ制作。主演は京塚昌子さんで、石立さんはフランキー堺さんが演じる大学教授と、夫を亡くした母親の再婚を実現させようと奮闘する息子の役です。
フランキー堺さんの娘役で吉沢京子さん、その他 村地弘美さんや杉田かおるさん、川口晶さん、大坂士郎さんらおなじみのメンツに加えて、谷啓さん、名古屋章さん、沢村貞子さんに金子信雄さんなど、豪華すぎる出演者・・・
しかしながらフィルムではなくVTR収録のため再放送の機会も他と比べて極端に少なく、メディア化もされておらず・・・”幻のドラマ”となってしまっています…。
⑦「気まぐれ天使」 1976 日本テレビ
気まぐれ天使
1976年10月6日~1977年10月19日、全43話
日本テレビ/ユニオン映画
石立鉄男&ユニオン映画シリーズとしては第6作にあたる「気まぐれ天使」。
石立さんは女性下着メーカーに勤めながら童話作家を目指す主人公(この設定からしてすごい)で、ヒロインには婚約者役の大原麗子さん、後半は上司役で酒井和歌子さんが登場します。
大原麗子さんの唐突過ぎる途中降板は当時、謎過ぎましたが・・・後にお亡くなりになった時にギランバレー症候群の発症時期を知り、もしかしたら…と思いました。
石立さんに絡む公爵家の謎の老女・悠木千帆(樹木希林)さん、孫娘の坪田直子さん。坪田さんは東京キッドブラザースに所属する舞台女優。
普通はヒロインが降板したら失速するものですが、坪田さんの元祖”不思議ちゃん”的な魅力で、物語はさらに面白くなります。ちなみにこの時、悠木千帆(樹木希林)さんは33歳なのに驚きます。
リアルとファンタジーが絡み合ったなんとも不思議な作品で賛否両論あったようですが、私にはすごく面白かったです。
⑧気まぐれ本格派 1977 日本テレビ
気まぐれ本格派
1977年10月26日~1978年9月20日、全38話
日本テレビ/ユニオン映画
シリーズ7作目にして最終作品「気まぐれ本格派」。石立さんが「シリーズの集大成をめざす」と意欲を燃やしたと言われています。
山本学さん演じる清水家の長男が亡くなり、船乗りを志し家出していた石立さん演じる次男が神楽坂の貸衣装屋を継ぐことになる・・・というストーリー。兄の未亡人を三ツ矢歌子さんが演じています。
石立ファンの間では、石立さんが扮する清水一寛の人気が高く、最終回に近くなるにつれてせつなさを増す熱演は、語り草です。
当時の「青春もの」の人気者である秋野太作さん、森川正太さんが出演。本作で石立シリーズは終了し、水曜夜8時の日テレドラマ枠は、後番組「ゆうひが丘の総理大臣」へと引き継がれました。
石立鉄男さんの魅力
何作か立て続けに見て気がついたのですが、石立さんの役回りは「現代版(当時のですが)寅さん」なのですね。
お節介でめんどくさい性格。困ってる人をほっとけないけど、口が悪くて短気で損ばかりしていて、誤解を招いて揉めに揉めるけど、最後は誤解が晴れて「意外といいとこあるじゃない」とヒロインが惹かれだす・・・という存在です。
石立鉄男さんは渥美清さんを尊敬していて、口調や表情、間の取り方や台詞回しもよく似ているように思います。
ふざけて面白がらせようではなく、そこはかとなく面白い。そしてなんとなく物哀しさもある、関東の喜劇人の「間」…。寅さんは下町で少し湿った感じ、石立さんは乾いた都会の感じ、という違いがあります。
そして渥美清さんも尊敬してやまない関東喜劇人の頂点が森繁さん。「水もれ甲介」での共演は感激しました。
見た目にもクセの強いアフロヘアで、口も悪く振る舞いも粗暴。ルックスだって二枚目ではないのに、ニッコリ笑うと憎めなくなってしまう、カッコよさを感じる不思議な魅力。後にダウンタウンの浜ちゃんがドラマで主演するようになった時に、「浜ちゃんは現代版の石立鉄男さんだ」と感じました。浜ちゃんは関西人ですが、共通する魅力を感じます。
そしてもう一つ、石立ドラマの魅力は、共演するヒロインがものすごく魅力的に見える点です。岡崎友紀さん、杉田かおるさん、榊原るみさん、大原麗子さん、酒井和歌子さん、村地弘美さん、坪田直子さんなどなど…
いずれのヒロインも、他の作品の時よりも、ものすごく魅力的に見える・・・。石立鉄男さんには共演者の女優の魅力を際立たせる、不思議な力があったように感じます。
松木ひろしさん と 大野雄二さん
もちろん、メイン脚本家をつとめた松木ひろしさんをはじめとする当時のドラマ作家さん、スタッフさんたちのチカラも大きいでしょう。
単なるホームドラマ、コメディだと思って気楽に見ていたら異父兄妹だったり異母姉妹だったり、度肝を抜かれる「隠し味」が潜んでいて、物語の途中で大どんでん返しを食らうものの、ビックリだけで終わらず、1年間の長丁場をダレることもなく、きちんとコメディに戻して終わる展開は、昭和のホームドラマ恐るべし、と感じました。松木さんと石立さんはとにかく波長が合い、脚本に「あとは鉄っちゃんよろしく」と、アドリブを促す書き込みがあったそうです。
コメディはシリアスタッチより下に見られる風潮がありますが、悪ふざけではないコメディで物語を成立させる方がよほど高度だと、私は思うのです。三谷幸喜さんはニール・サイモンと並んで、石立ドラマのファンだそうです。
そして、これら作品のテーマ曲、劇伴音楽の多くを手がけたのは、後に「ルパン3世」などで大ブレイクする、あの大野雄二さん。
大野さんは、「一連の“石立ドラマ”では、ルパンのコミカルな感じや人情的な部分、”火曜日の女”シリーズではサスペンス的な表現など、 本当に良い勉強をさせてもらったと思ってるよ。アクション的な音楽は、最初からジャズが好きだったから比較的自分でも書きやすかったけど、そこにドラマで学んだ心理的な面を表現する音楽が加わって、自分の中でのバランスがよくなったよね。」と語っています。
その後の石立鉄男さん
そんな石立鉄男さんも年齢と共に、主演から
「噂の刑事トミーとマツ」(1979)
「スチュワーデス物語」(1983)
「少女に何が起こったか」(1985)
などの大映テレビドラマで個性的なバイプレーヤーに徹し、2007年に64歳の若さで亡くなりました。
「全盛期には5億から10億ぐらい稼いで、全部使い切った」と語る石立さん。賭博好きで、時間にルーズで無頼派。破天荒なエピソードも数多くあります。
晩年は熱海で雀荘を経営しながら隠遁生活を送ったとか。
おそらくは時代の趨勢に乗りまくってそれが過ぎて、平成の無菌室のようなテレビ界には、居場所がなくなったような印象があります。
CSやネットチャンネルで、もし今回ご紹介したドラマを観ることができたら、騙されたと思って一度観てみてください。
昭和の街の風景と併せて、懐かしくて新鮮な、素晴らしい「物語」を堪能できると思います。
コメント
こんにちは。石立鉄男で検索していたら偶然見つけました。わたしも子供のころから石立鉄男の大ファンです。石立鉄男と山城新伍のふたりは何気ないところでとんでもないアドリブをして、それがいつもハマっているので、名優だと考えています。ところで石立鉄男と渥美清との関係ですが、ご存じかもしれませんが、1967年の宝塚映画「父子草」で共演しています。石立鉄男は苦労して大学受験をしている浪人生、渥美清は粗暴な労務者の役、ところがひょんなことからふたりは仲良くなり、渥美清が石立鉄男の勉強を応援するという役で好演しています。ほかに淡路恵子や星由里子も共演しています。YouTube にアップロードされています。
コメントありがとうございます!渥美さんと石立さん、共演されていたんですね。勉強不足で知りませんでした、ありがとうございます。
森繁~渥美~石立という線がつながった気がします。
石立ドラマは、4時から5時の再放送枠で青春アワーや刑事モノと一緒によくオンエアされていて、楽しみに観ていました。当時は「近所の優しいお兄さん」という印象で、巷間伝えられている武勇伝や破天荒なイメージは全くなかったですね。画面に彼の顔が映ると、何かホッとする不思議な魅力がありました。遅刻の常習犯だったのは、睡眠薬を常用していたのが原因みたいで、真逆のキャラを演じる葛藤や主役のプレッシャーから逃れるためだったのかも知れませんね。貴殿が触れていた渥美清さん同様、フィクションの世界と実生活とが真反対の方のようで、逆にそれだからあんなにも魅力的な演技が出来たんでしょうね。ただ、時折画面で見せる、片頬を歪める淋しげで、それでいて慈愛に満ちた彼の表情が大好きで、それに石立さんの本質を垣間見る思いがします。だからこそ多くの女優さんたちに慕われたのでしょう。杉田かおるさんとのエピソードもいいですしね。いずれにしても貴殿の言われるように、今後不世出の稀代の名役者さんですね(俳優ではなく、役者という言葉が似合う最後の人かも知れないです)。
いつもありがとうございます。かつて平日の夕方は再放送アワーで、私はそこで往年の名作をたくさん知りました。TV局はコロナ対策で総集編ばかりやってないで、昔の傑作ドラマの再放送してくれ、と思いますよね。中でも石立ドラマは、おそらく世代を超えていま見ても面白い、傑作揃いですよね。これを知らないのは、日本人としてもったいないと思います。
いつもお返事ありがとうございます。石立ドラマの再放送はいいアイデアですね!日本人として勿体無い_本当にそう思います。石立ドラマは主題歌もいいですしね。まさに昭和テイストですが(笑)&アフロと言えば、当時の鶴瓶さんや鈴木ヒロミツさんも似合っていましたが、どうしても三枚目のイメージで、アフロで、黒人以外で、それで二枚目というのは、石立さんとミッシェル・ポルナレフぐらいでしょうね(いつも例えが古くて恐縮です)。石立さんの場合、それが無頼感を醸し出していましたが。後、遅くなりましたが、リニューアルおめでとうございます。今後も楽しみに拝見させて頂きますので、お身体に気を付けて頑張って下さい!
こちらこそありがとうございます。ミッシュエル・ポルナレフ、なるほどです(笑)
少しでも記事が探しやすく、読みやすくなればとの思いでリニューアルしました。楽しんでいただければ何よりです!
なんか、物悲しいですね。祭りの後のような、桐一葉落ちて…みたいな、自分も人生の後半になり、彼と比べるべきものなど何もないのに、こんなに身に迫って親近感を覚えるのは何故なんだろう…
コメント、ありがとうございます。そうなんですよね・・・ご本人のキャラを尊重して敢えてセンチメンタルには書かないようにしたのですが、どうしても伝わってしまいますね。。。渥美さんしかり、喜劇を演じる人って、”そこはかとなくもの哀しいペーソス”が魅力だと思います。誰とは言いませんが最近の「オレって面白いでしょ」的な役者は、コメディ演じていてもちっとも笑えません。